最近テレビなどで紹介され、世間にも少しずつ浸透してきた航空会社の上級会員。
今回の記事では上級会員の説明と、その上級会員になる為の方法を紹介いたします。
上級会員とは?
そもそも航空会社の上級会員(ステータス)とはなんでしょうか・・・・
各航空会社は自社を選んでもらうために、たくさん乗ってくれる顧客に対し様々な特典を用意しています。つまり、囲い込み作戦です。
乗れば乗るほどに、様々な特典を享受できるとなると他の航空会社に乗ることがもったいなく感じるでしょう(笑)その感覚を誘っています。
その搭乗頻度や使用金額によって、いくつかの段階にステータスを分け我々乗客に付与(ステータス付与)しています。
世界各国の航空会社がこのようなステータス制度を導入していますが、多くの場合は単年、もしくは数年でそのステータスが落ちてしまいます。
ステータスを維持するには、毎年のように飛行機に乗り続けないといけないと言うわけです。
しかし日本を代表するJAL/ANAは、一度上級会員になると半永久的にそのステータスを維持できます!
そのため、多くの飛行機好きやマイラーがこぞって修行(ここでは上級会員に一度なる事を言う)をします。
上級会員について少しは理解できたでしょうか?
次にJAL/ANAのステータス制度について説明します。
(※毎年ダイヤモンドなどのステータスを取るために乗りまくっている修行僧もいますが、この記事では上級会員になるための行為を修行とします)
JAL/ANAの上級会員
先ずは、2つの航空会社のステータスランクと必要条件を紹介します。
(FOP=フライオンポイント JALのステータスに必要なポイントの名称)
(PP=プレミアムポイント ANAのステータスに必要なポイントの名称)
会員ステータス | JAL | ANA | 会員ステータス |
クリスタル | 30.000FOP(内JAL運航便が15,000FOP以上) | 30.000PP(内ANA運航便が15,000PP以上) | ブロンズ |
もしくは、JAL運航便30回搭乗 | 回数修行は無し | ||
サファイア | 50,000FOP(内JAL運航便が25,000FOP以上) | 50,000PP(内ANA運航便が25,000PP以上) | プラチナ |
(JGC会員) | もしくは、JAL運航便50回搭乗 | 回数修行は無し | (SFC会員) |
JGCプレミア | 80,000FOP(内JAL運航便が40,000FOP以上) | 無し | |
もしくは、JAL運航便80回搭乗 | |||
ダイヤモンド | 100,000FOP(内JAL運航便が50,000FOP以上) | 100,000PP(内ANA運航便が50,000PP以上) | ダイヤモンド |
もしくは、JAL運航便120回搭乗 | 回数修行は無し |
多くの航空会社は3段階にステータスが分けられています。それぞれ特典が違うのですが、上の図で下線を引いたサファイア(JAL)/プラチナ(ANA)を目指すことが広義でいうステータス修行といいます。
先ほど、JAL/ANAのステータスは半永久的と言いましたが、その意味は一度サファイア/プラチナのステータスに到達すると年会費を払い続けるだけでそのステータスを維持することができます。
サファイア/プラチナステータスに到達すると、JALグローバルクラブ(JGC)/ANAスーパーフライヤーズカード(SFC)に入会できます。こちらの会員を年/約10000円を払い続けるだけで、それぞれサファイア/プラチナステータス同様の特典を維持することができます。
簡単にサファイア/プラチナの特典を紹介しますと、
・航空会社ラウンジが利用できる
・専用のチェックインカウンターを利用できる
・専用の優先登場/優先手荷物検査場レーンの利用ができる
・優先バゲージタグの添付がある(預け荷物が早く出てくる)
・事前座席指定の選択幅が広がる
・上のクラスにアップグレードされることがある
などなど他にもたくさんの特典があります。
ここまでの説明で大枠は理解いただけたでしょうか?
それでは肝心の修行のやり方について説明します。
修行のやり方
大前提として、50000FOP/PPを稼ぐのにその年の1月~12月の12か月間の間に達成しなくてはいけません。次の年の1月になるとポイントは0に戻るのでご注意ください。
JAL/ANA共に大きく分けて2つの修行方法があります。
1つ目が、国際線に乗り一気にポイントを稼ぐ方法
2つ目が、国内線に何度も乗る方法
国内線 | 国際線 | |
メリット | 土日などを使い、スケジュール調整をしやすい。 | 搭乗距離が長いのでポイントを一気に稼げる。 |
デメリット | 1度に獲得できるポイントが少ないため、数多く乗る事となる。 | スケジュール調整が難しい。料金が高い時期と重なることも多々ある。 |
それぞれメリット、デメリットがあるので自分のスタイルに合った方法で修行しましょう。
次にFOP/PPの計算方法を説明します。基本的な求め方として
①フライトマイル×②ポイント積算率+③ボーナスポイント=FOP/PP
になります。ここで嫌にならないように1つずつ説明します(笑)
①フライトマイル
フライトマイルとは、区間マイル(距離)×マイル積算率で求められます。数式ばかりでわかりづらいので例を挙げます。例)成田-ホノルル ビジネスクラス(マイル積算率125%) 区間マイル3831
この時に獲得できるフライトマイルは、
3831×125%=4789マイルになります。
※マイル積算率や区間マイルはこちらの記事で確認下さい。
②ポイント積算率
ポイント積算率はそれぞれ路線によって決まってますので、すぐに覚えられると思います。
国内線・・・2倍
国際線(アジア/オセアニア)・・・1.5倍
国際線(その他)・・・1倍
これにあてはめると、ホノルルは1倍の路線になりますのでポイント積算率は1倍です。
③ボーナスポイント
このポイントは購入したチケットクラスに応じて200~400FOP/PP付与されます。
チケットクラスの記事はこちらです。
以上①~③を踏まえホノルルにビジネスクラスで行った場合の獲得FOP/PPを計算すると
4789×1倍+400ポイント=5189FOP/PPになります。これは片道なので往復すると10378FOP/PP貯まります。目標の50000FOP/PPに行くにはホノルルにビジネスクラスで5回行かないといけない計算になりました(笑)
ざっくり値段を計算すると、JAL/ANA共にビジネスクラスの安い時期でも25万円前後です。×5回なので120万円程でしょうか…….
これだと費用が掛かりすぎるので、どんなルートでいかに安く楽しくポイントを稼ぐのかを考えるのが修行の醍醐味ともいえます。
国内線の方でも例を出してみましょう。
例)JAL 羽田-那覇 クラスJ(マイル積算率85%) 区間マイル984
①(984×85%)×②2倍+400ポイント=2072FOP/PP(片道)
となります。50000÷2072=24.1
つまり東京-沖縄を12往復程すれば到達できます。月1回沖縄に行くと考えたら、先ほどのホノルルよりは簡単な気がしてきました。
値段の方も最安だと15000円程なので、15,000円×24回=360,000円ぐらいです。かなり抑える事ができました!
という風に、ルートや時期によって修行に掛かる費用は様々ですので、自分のスタイルで修行を楽しみましょう。
ここからは、修行初心者に向けた王道ルートの紹介です。
①沖縄に行きまくる
こちらは上で検証した通り、月一回の沖縄訪問で1年かけて達成するルートです。
値段も安い時を狙うと40万前後で達成できます。あまりにも有名なルートなので、行き帰り隣の席が同じ人である可能性もあります。また客室乗務員の方から、「お帰りなさいませ(ニコッ)」と辱めのあいさつも貰うことが出来、お勧めです。
②沖縄発券のSYDタッチ
二つ目は海外を絡めた一気に稼ぐルートです。
なぜ沖縄から出発かと言うと、単純な東京-シドニーの往復に+1万円程で国内線の往復も付けることができるためです。本来、東京-沖縄の往復だと2~3万円程かかりますが、これを国際線の前後につけることで1万円に抑えられ尚且つポイントも稼げるという優れた制度です。
このルートの欠点は、一度沖縄まで行かなくてはいけないという点です(笑)
ルートで表すと
東京-沖縄-東京-シドニー-東京-沖縄-東京
一般の人からすると訳が分からなおと思いますが、修行界隈に一歩足を踏み入れると普通の事の様に感じます(笑)
私も一度このルートを経験しましたが、シドニーから東京に着いた際なぜまたここから沖縄に行かなくてはいけないのか。と発券した自分を恨みました。
ですがこのルートを利用すると、約25,000FOP/PPを一気に稼げます。2回繰り返せば上級会員です!
値段の方も2回で約50万円程なので、単純な沖縄往復はつまらないと感じる方は是非挑戦してみてください。
(同様に沖縄発券のシンガポールやクアラルンプールも稼げてお得ですよ)
ここまでで修行について理解していただけたでしょうか?
あとは実践するだけです。
1人でも多くの方がこの飛行機界隈の沼に入り込んでくることを楽しみにしています( *´艸`)
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